銀色ふわり

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癒し4シリアス4コミカル2
有沢まみず銀色ふわり (電撃文庫)アスキー・メディアワークス,2008
有沢まみずさんの作品感想


カメラなどを通さないと見ることもできない、声を聞くことも触れることもできない「黄昏の子供たち」と呼ばれる一人、銀色の長い髪を持つ少女・イエスタデーと一般人の高校生・春道の物語。
生で触れ合うことのできる春道と出会い、困惑し、あうあうしているイエスタデーがかわいいです。ミニスカでダンスゲームをする部分とかちょこちょこ日常風景を入れて、シリアス設定を忘れさせようとするからまいりますね。


イエスタデーもいいですが、「な、何を言うかな!? 何を言うかな!?」の戸荻さんが私としてはかまいたくなります。どこでフラグを立てれば戸荻さんエンドを見れますかね?
畳み掛けるように終盤はやるせなさが噴出ー。そして、戸荻さんを都合のいい女にしやがって春道のばかやろー。戸荻さんもちゃんと見てやっておくれよー。戸荻さんが一方的に春道を見てるだけじゃだめなんだよー。ちゃんと目をあわせなきゃー。


有沢さんのシリアスというとインフィニティ・ゼロが思い出されるわけで。ゼロは救いが多少あるとはいえ、一巻の時点できっちり絶望に叩き落されていましたが、今回はシリーズ化前提だからなのでしょうか、ふわりふわりと絶望の雪を降り積もらせてくれそうな予感がしますな。


この小説が好きな人にお勧めする3
1 インフィニティ・ゼロ―冬‐white snow   Amazon2 Kanon  Amazon3 つきこい  Amazon
1、有沢さんの小説「インフィニティ・ゼロ シリーズ」身を削って祈る少女とマジシャンの物語。
2、『Kanon』雪降る町での物語。→アニメ感想
3、山科千晶さんの小説『つきこい』月の下で繰り広げられるお話。→感想