神様のメモ帳 3

神様のメモ帳 3  Amazon
癒し4ミステリ3コミカル3
杉井光神様のメモ帳〈3〉 (電撃文庫)アスキー・メディアワークス,2008
シリーズ感想
杉井光さんの作品感想
メモ帳の続きを読むことができるとは思ってなかったですよ。カラーでアリスちゃんのかわいらしいお姿を堪能することができます。帯に隠れて気づくの遅れたけれど、表紙イラストの舞台は学校なのね。


ナルミがアリスやミンさんにからかわれつつ、彩夏も復帰して幸せそうなラーメンはなまるが描かれていて安心しました。もう一度この温かい感じに触れることができてよかったよかった。
クラスの連中や組員たちなど、狂言回しの人たちもしっくりきてます。のりつっこみ的な会話が面白いなー。楽しくさくさく読み進めることができます。
だからこそ、彩夏であるふり辺りの下りは思わず口をかみ締めてしまうくらい辛かったな。お茶会みたいな日々が壊れて欲しくなかったです。


彩夏の問題も絡めつつ、園芸部の設立にかかる過去やとある男子生徒の死亡事故、花いっぱいな教室での謎に迫っていきます。
色々と問題が山積みで潰れそうになるナルミですが、テツ先輩・少佐・ヒロさん・アリス、彩夏との関係について悩む姿は旗振って応援したくなるくらい好感が持てました。不器用だけど憎めません。
少佐たちの助けによる、対決に向けての特訓でも笑わさせてもらいました。意味分からないことほど燃えてしまいますよね。
応援されるだけではないアリスとのコンビも素敵。ナルミの脈絡のない言動などによりアリスが弱さを晒す回数も多くて。ニートがみんなこんなにかわいければいいのに。ナルミに向かっての「ぼくの道具だってことを忘れないようにね!」は私も言われてみたいものです。


探偵物語らしく謎は暴かれ真相が見えてくるんですが、やられました。完膚なきまで叩きのめされました。
これまでの流れがあるからでしょうが、シリーズ最高傑作だと思いましたよ。ドクターペッパー片手にどうぞ。