1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター

1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター
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癒し4コミカル3燃える3
五十嵐貴久1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター双葉社,2007
五十嵐貴久さんの作品感想


seiitiさんの感想を読んで手に取りました。
真面目に生きてきた主婦・美恵子が、まったく逆の性格ではあるけれども友人であるかおりと共に、バンドを結成する話。
かおりの彼氏の問題に巻き込まれ、コンビニで働き始め、三人目の雪見に出会い、それから……とバンドを組もうとするまでが思ったより長かったな〜。そこからはもう燃え燃えな展開なのですが。
だってバンドを結成しようとするときも、カラオケで意気投合したのがきっかけなので初心者ばかり。夢はいっぱいで希望に満ち溢れ、問題も山積みという状態。演奏技術だけではなく、44歳の主婦ということがネックにもなっちゃいます。
ところで、ピックって、何に使うのだろう。」の一文はツボにきましたよ。


彼女たちは何度も壁にぶつかりくじけそうにもなりますが、それを乗り越える過程で20年経ち初めて知った夫の一面があったり、なにより今まで見えてこなかった自分の憧れにも気づいていきます。
巻き込まれるように参加したものでも、意外に自分の隠れていた興味を発見してしまうことってあるよな〜と妙に納得。私も巻き込まれ型なのですごく共感できます。友人とかには感謝してますもん。


ただ残念だったのは「スモーク・オン・ザ・ウォーター」が分からなくて、頭の中で流れなかったこと。口ずさむことができませんでした。


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