嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん ４

入間人間『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈4〉絆の支柱は欲望 (電撃文庫)』アスキー・メディアワークス,2008
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入間人間さんの作品感想

嘘つきまくりのみーくんとヤンデレなまーちゃんがいちゃいちゃしながら謎を解くシリーズ四巻目。まさか上巻とは思いませんでした。
章タイトルはまたパロですよね。三章しかネタわからなかったけど、いちごタルトとか文中でもちりばめられているみたいだし。
今回は初っ端にまーちゃんが元々壊れていたとはいえ、作動しなくなるほどの状況になってしまうのであまりヤンデレっぽさは発揮されず。
まゆの記憶を取り戻すために子供のころに住んでいた家に戻るのですが……そこに住んでいたのはみょうちきりんな人ばかり。事件に根掘り葉掘り聞きたがる奥様に、威厳のない父親に、言いなりの息子に、何事も反対しか言わない娘に、みーくんみたいな娘に……メモ帳を駆使して会話する柚々が一番まともになるとは。

浴衣を着たみーくんは、イラストつきで見てみたかったような想像が一番萌えるような……すごいいまさらだけど、みーくんのイラストって今までなかったことに気づいた。
てか、みーくんに萌えている場合ではないか。「今夜は帰りたくない」とか「いけない世界に目覚めそう」とか「私が、ど、ドレミファ！」とかぐっと心をつかんでくれます。巨乳だし。まーちゃんはほっといて柚々といちゃつけばいいじゃん。
こういう笑いの部分とか萌えな部分で伏線を仕掛けていたとしたら素敵なんだけどもー。

奇天烈な舞台が密室と死体の登場でさらに悪化していきます。なんてか、ミステリのお約束をことごとく茶化してくれてますね。お屋敷物につき物の見取り図の空室の多さにも笑ったし。
もし初めてこの物語でミステリに触れる人がいたとしたら、今後ミステリをまともに楽しめないような。あながち嘘じゃないですよ。