狼と香辛料 7

狼と香辛料 7  Amazon
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支倉凍砂狼と香辛料〈7〉Side Colors (電撃文庫)メディアワークス,2008


行商人ロレンスと賢狼ホロの旅を描いたシリーズ初の短編集。中編ひとつと短編がふたつ収録されています。どれも面白かったです。


少年と少女と白い花」世界の広さを知らない少年・クラスと、クラスよりもさらに一般常識が危ない少女・アリエスという二人の物語。
屋敷で暮らしていたために生きる術がほとんどない二人が、抱き合って寝ている場面はかわいいな〜。でも、クラスはアリエスに黙っている秘密があって……とトキメク展開です。
そして、さらにホロと出会います。からかわれていると知りつつも、意識してしまうクラスが憎めません。「もふもふするのに夢中だったかや」とか私が言われたら恥ずかしくて死にそうです。
アリエスのことを守ってあげたいとクラスは思っているものの、現実の厳しさを知ってへこたれたり、アリエスの大人な一面を知り悔しくなったり、それでも奮起するクラスが素敵です。お姉さん二人に囲まれてもてもてだな〜。


林檎の赤、空の青」林檎を死ぬほど喰うことになるホロの話。大仰な理由づけをしてしまったり、両替商のワイズとホロのノリに面白くないと感じてしまうロレンスがかわいいな。
互いに嘘だと分かっているはずなのに、それは本当のことを言うよりもこそばゆいって感覚、私も味わってみたいよ。想像しただけでも、もじもじてれてれできそうですよ。


狼と琥珀色の憂鬱」ホロ視点で描かれる話。羊飼いのローラと楽しそうにしているロレンスにやきもきする様子が描かれていて新鮮。
ホロが寝込んでしまうのですが、ロレンスに優しくされたいと思いつつ、賢狼の自負が邪魔したりロレンスのたわけさが原因でなかなか予定通りに進まず……。がんばれホロ!


支倉凍砂さんの作品感想