本当はエロい狼と香辛料6

狼と香辛料6  本当の感想へ
萌え11
支倉凍砂狼と香辛料 6メディアワークス,2007


前巻でロレンスをたぶらかした女狐をホロが追いかける物語、シリーズ六巻目。これまで一線を越えてこれなかった二人ですが、今回は同じ毛布にくるまれながらの寝床も激しく揺れます。
ネタバレ満載なので未読者は読まないようにー。注意注意!




揺れの激しさに比べて旅自体は特に事件が起きるわけでもなく、至って平穏です。ですが平穏に満足できない二人は中盤以降激しく……。
ローブを脱ぎ去り、普段は隠している部分もロレンスに見せつけながら、「まったく……で、ばれてないんだろうな」「わっちが誰と閨を共にしておるか、が?」なんてやりとりをしつつ、ロレンスの上に馬乗りになり艶かしい姿を見せるホロ。
寝ているとはいえ、周りに人がいるのにこういう行為を行えるのは商人の大胆さゆえなのか、それとも見せつけようとしているのか……。「やっぱりわっちが上のほうがしっくりくるの」ソウデスカ。


二人の旅の大きな転換となるかも知れない、教会の残虐な行為の話も出てきます。ホロの身内が、誰にも見せたことのない恥ずかしい場所を衆人の元に晒され、いたぶられ、陵辱されているかも知れない……。尊厳を踏みにじる行為に、二人は立ち上がります。


旅の方向性も決まり、次巻への持越しが多かったのですが、最後にサプライズがありましたね。「わっちゃあ子供が好きでありんす。のう、ぬしよ?」といいつつ、子供が欲しいとねだる新鮮なホロの姿です。
決心を試すため、外のなのにも関わらず服を脱ぎ生まれたままの裸身をさらすホロ。笑顔とも泣き顔ともとれない表情を浮かべ、感極まった声が野に響き渡ります。そして……


こうして、三人の旅は始まった。


支倉凍砂さんの作品感想