本当はエロいミステリクロノ2

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萌え11
久住四季ミステリクロノ2メディアワークス,2007


表紙の真里亜のパンチラが見えたという過去とは存在したゆるぎない事実? それとも私が作り出した幻想なのか? シリーズ二巻目。
ネタバレ満載なので未読者は読まないようにー。注意注意!




慧のクラスに転入することになった真里亜ですが、クラスメイトとインパクの高い出会いをしてしまうことに。真里亜は壇上からひっくりかえってしまい、みんなの脳裏に刻み込まれたピンク色……。ビデオ撮影されなくて本当によかったですねー。


今回の犯人のショウジが手に入れたのは強力なマグナムです。身体に密着させて発射するマグナムは、すぐさま相手をびくんびくんとさせ気を失なわさせるほど。記憶まで飛ばしてしまうのだから、威力のほどが知れます。う〜ん、ちっちゃい癖にやりますね。大きさは関係ないのか。
そんなわけで、ショウジは人目のない通りへと入り込んだ学生に向けてマグナムを打ちます。自分に向けても発射しているところが、ショウジのすごいところ。んで、雌犬だけではなく秋永という男子生徒もショウジの毒牙にかかります。ここから事件は発覚していくわけです。


内気な少女・羽澤も話に絡んできます。秋永の恋人だと言って慧たちに近づくのですが、徐々に秋永の仮面は剥がれていくことから、羽澤の言葉が真っ赤な嘘であることが後に発覚します。
秋永はグループでの万引きに始まり、強請までもやってのける悪党だったわけで。他人の鞄にそっと商品をいれ、外で声をかけ万引き犯に仕立て上げる凶悪な手口。万引きのことをばらされたくなかったら……と要求するわけです。お嬢様高校に通う羽澤も、恋人などではなく、秋永を凶行に走らせた最初の一人だったわけです。
また、意外なことにショウジは女の子でした。犯人は、秋永が二度と近づかないよう、出会ってからの期間を消し去りたかったのです。
そのことから、羽澤が秋永の恋人ではないにも関わらず、まるで恋人であるかのように振舞わなければいけなかった理由に気づいた慧は、悶々と悩むことになります。果たして秋永の記憶を戻していいものかと。
放置プレイなど数々の秋永の仕打ちから解放され、幸せな顔の羽澤を見れたんだから、記憶を戻させないという慧の判断はよかったと、私は思います。


重苦しい話の後は慧と真里亜そして慧の祖父の描写で和みましょうか。
未成年相手になにやってるのさという慧の制止を振り切って、祖父は真里亜にこう告げます。「別に呑み干せなんて言わん。なめるだけでいい
無知だからでしょうか、真里亜は怖気づくこともなく、くんくん匂いをかいでから、ぺろりと舌ですくうようにして口に含み一言「変な味
天使のように純粋無垢だった真里亜は、また一つ、大人になったんだね。


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