シゴフミ 3

シゴフミ 3  Amazon
癒し5コミカル3シリアス2
雨宮諒シゴフミ―Stories of Last Letter〈3〉 (電撃文庫)メディアワークス,2007


死者からの手紙「シゴフミ」のお話、シリーズ三巻目。コミカルさとシリアスさがいい感じで、巻を追うごとに面白くなっているような。
嘘とオーロラ』すぐに騙されるし、嘘をつくのもうまくないしという正直者な高校生・慶介が、これまた騙されて伝説の不登校児「ナンバー・ゼロ」の家を訪れる話。もちろん、嘘が大きく関わってきます。嘘というものについて、慶介が真摯に考え始めるところがよいな〜。
輝けるもの』陽気な有名人おじいちゃん・照三郎からのシゴフミをもらった望の話。前編では、なぜ自分にシゴフミが……と照三郎の真意を望が考えていく展開。ちょいと冷めた部分もある望と明朗快活な唯華のコンビがほほえましく楽しいです。
後編は唯華の話でもあり前編のネタばらしでもあります。緊張するとトイレにかけこむ癖がある唯華ですが、なかなかどうして、かわいらしいところもあるじゃないですか。
最初はそうでもなかったけれども、読めば読むほど愛らしく思えてきましたよ。童話から得た教訓とか天使と悪魔のせめぎあいとか、バカすぎて頬が緩みます。割いているページ分以上に面白かったですね。
Rainy day』殺し殺されあう戦場を舞台にしたシゴフミの話。日本の話ではないからか、いつもと雰囲気違っていてなかなかよかったです。う〜ん、これも同じ世界なんですよね〜。


雨宮諒さんの作品感想