薔薇のマリア〈1〉夢追い女王は永遠に眠れ
十文字青『薔薇のマリア〈1〉夢追い女王は永遠に眠れ (角川スニーカー文庫)』角川書店,2004
無法地帯の街エルデンを舞台に、アンダーグラウンドに忍び込みお宝をゲットする侵入者稼業に励むマリアローズと仲間たちの物語。
マリアロースが所属するZOOのメンバーが個性的。年齢上のくせにロリロリで舌っ足らずなナース・ユリカや強大な魔力を持ちつつも不幸な魔術師・サフィニア、あらゆる意味でぶっ飛んでいるリーダー・トマトクン、彼を慕う元暗殺者・ピンパーネル、そして半魚人カタリ。
メンバー以外にも素晴らしい医術式を扱えるものの性格に難があるモリーや、レニィとコロナのコンビなど癖のあるキャラクターばかりです。
お宝であるレイピア「劫火」を求めてメンバーの力を合わせてもぐりこんだものの、パーティが別れ別れになってしまい、そこから熱い展開が続いて面白かった。
特に自分が頑張らなければと不慣れな役割をこなそうとするマリアや足手まといになりたくないカタリの描写はぐいぐい読ませてくれます。マリアが主人公っぽいけど、カタリも主人公だなこれはー。
メンバーの過去はほとんど語られていないし、まだまだ大きな世界が広がっている雰囲気が満々です。これは続きも楽しみだ。あんまり数読んでませんが、こういう王道ファンタジーは好きなのですよー。
この小説が好きな人にお勧めする3
1、水野良さんの小説「ロードス島戦記 シリーズ」ファンタジーの名作シリーズ。
2、深沢美潮さんの小説「フォーチュン・クエスト シリーズ」初心者パーティのドタバタ。
3、高畑京一郎さんの小説「クリス・クロス」バーチャルゲームの話。