ネクラ少女は黒魔法で恋をする
熊谷雅人『ネクラ少女は黒魔法で恋をする (MF文庫J)』メディアファクトリー,2006
KeiKomoriさんの感想(五巻)を読んで手にとりました。あだ名は黒魔法な内気毒舌少女・真帆が悪魔にお願いをして、恋しないことを対価に、外見をかわいくしてもらう話。絵師はにょろーんのえれっとさん。
悪魔との契約なども、ものすごい軽いノリで進んで行きます。真帆の内心での毒舌が楽しくて、ページを繰る手が止まりませんよ。いいな〜この娘。生まれ変わった真帆は演劇部に誘われるんですが、演劇部の部長・拓馬と出会った瞬間のイラストがグッジョブ。
脇を固めるキャラも魅力的。演劇部員として出てくるお子ちゃまな三癒先輩もロリーでいいけど、お姉さん的なクラスメイト・しのがいいキャラだなやっぱり。これは予想していなかったよ。ツボに入りました。
悪魔の力に頼ってしまった自分に悩んだり、閉じこもっていた殻から出ようとしますが、王道だからこそ安心して身を任せられます。悪魔の囁きがあったり、妹・夏樹とのぶつかり合いがあったり、前向きになろうとする姿勢には共感しちゃいますね。
序盤はコミカルさでぐっと心を捕まれ、中盤以降は真摯に悩みと向き合う構成で飽きることがありません。それに加えてキャラクターにも味があるんだから、面白くないわけがない。これはシリーズ追うこと決定ですよ〜。
そうそう、あとがきで述べられている仕掛けについて、召喚呪文は分かりましたがタイトルがいまいち理解しきれてません。どこに「、」をつけるかってことなのかな?
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