ドアーズ①

ドアーズ①  Amazon
ギャグ⑦コミカル③
神坂一DOORS〈1〉まぜこぜ修繕屋 (角川スニーカー文庫)角川書店,2007


deltazuluさんの感想を読んで手にとりました。高校二年生のミヤが朝起きると、妹のチサはリスになっていて、世界はなんだかヘンテンコになっていて、家中にドアがあってさらにドアの向こうはおかしな世界に繋がっている話。
慌てふためいているときに出合ったシュリンという青年は、このトンでも世界を修復しているらしく、姉妹は彼の手伝いをすることになります。修復方法はシュリンが持つレンチで、パラレルワールドのキーとなる住人を叩くこと。
なんじゃこりゃという話が四話収録されています。


歴史は違うし文化は違うしと、なんかこう色んな感じでズレた世界を旅するんですが、ズレっぷりは突飛過ぎてて、でも笑えちゃう。のび太やカツオに言及してる辺りなんて、そのズレっぷりが素敵に表現されてましたよ。
行過ぎた妹文明の話もアホ過ぎてアホ過ぎて……。このコミカルさは魅力的でしょう。妹文明の話の中では樫村をかけた交渉のシーンが一番面白かったです。『ほ兄ちゃん』って呼ばされる軍服の子とか織田信長の格言もなかなか。
まあ一番記憶に残っているのはやっぱり二話目かな。妹がリスではなく触手になったときは、感想を読んで知っていたのに思わず吹いてしまった。電車の中だったけど気にしない。チサが下着姿をシュリンに見られるところとか、初々しさがまた笑いを誘うわけです。


各話の間に挿入されるおまけである余白劇場も楽しめました。投げっぱなしの設定やらキャラもツボ。
これを面白かったっておおっぴらに言うのは作風的に気が引けるんだけど、面白かったことには違いないわけで。ひっそりとおすすめします。気になったら手にとってみてくださいというかドアを開けてみてくださいな。


神坂一さんの作品感想


この小説が好きな人にお勧めする③
①神坂さんの小説「スレイヤーズ シリーズ」天才魔道士・リナが活躍する話。
小林めぐみさんの小説「食卓にビールを シリーズ」バカバカしい日常が繰り広げられる話。→シリーズ感想
③アニメ「ギャラクシーエンジェル シリーズ」エンジェル隊が活躍する話。
① スレイヤーズ  Amazon② 食卓にビールを  Amazon③ ギャラクシーエンジェル  Amazon