カナスピカ

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癒し⑤コミカル③恋愛②
秋田禎信カナスピカ講談社,2007


ちょっとだけ日常に不満を持ちつつも、平穏に暮らしていた中学生の少女・加奈の元に、人工衛星を名乗るカナスピカがやってくる物語。
規模の尺度が違ったり単語の意味が通じていなかったり……こういう話の場合、やっぱりカナスピカのズレっぷりが醍醐味ですよね。市役所の宇宙人対策課の設定もよかったな〜。
感情を殺し気味だった加奈も、クラスメイトにカナスピカとのことを冷やかされて怒ってしまったり、徐々に人間味が出てきます。それが嫌だと感じてしまう辺りも中学生らしいといえばらしいような。
カナスピカと触れ合ううちに、加奈の中にあったモヤモヤが解きほぐれていきます。非情に心が温まる少女の成長物語でしたよ。これこそ読書感想文にぴったりなのでは。


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