人類は衰退しました

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コミカル⑤萌え④癒し①
田中ロミオ人類は衰退しました (ガガガ文庫)小学館,2007


まとめ記事を読んで手にとりました。ゆっくりゆったりと人類が衰退の一途をたどっている世界の物語。
人類に代わって地球には妖精さんがいっぱいいて、妖精さんたちとの交渉役を担う調停官となった女の子「わたし」が主人公です。って「わたし」の名前が本編に登場しないことに、感想書いてて気づきました。妖精さんには名前をつけようとしてたのにね〜。


さてさて、調停官というものものしい単語とは裏腹に、大きな事件がおきるわけではありません。妖精さんとの交流がとても楽しく描かれています。妖精さんたちがかわいらしいんですよね。家にお持ち帰りしたくなる気持ちもよく分かります。
でもそれ以上に、「わたし」の性格がゆるくて大好きだ。楽したいとか楽しいことしたいとかの気持ちが一番にくる主人公ってどうよ。学舎での闘争史なども面白かったし、妖精さんがいっぱい出てきてからのセリフの応酬も、ついついほほが緩んでしまいますよ。


「わたし」の会話のセンスがすばらしいんです。どこへいこうとしているのか分からない迷走し続ける会話がものすごく心地よい。人類は衰退しても、笑いの遺伝子が衰退した気配はないようです。人類の未来はきっと明るいでしょう。


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