神様のメモ帳②

神様のメモ帳②  Amazon
ミステリ⑤癒し③コミカル②
杉井光神様のメモ帳〈2〉 (電撃文庫)メディアワークス,2007


ニート探偵が登場するシリーズ二作目。うだうだ高校生・ナルミのコント的なやりとりも板についてきましたね。メオという少女が二億円が入った鞄を持ってニート探偵事務所を訪れますが、ナルミはニート探偵助手という形で彼女に関与していきます。


前巻同様、ニート探偵団や四代目はかっこよすぎ。それに対してナルミの無力さが目につきます。その辺りについて、アリスや四代目やミンさんなんかにボコボコに言われるんですが、これもナルミが愛されているからなんだろうな。
ナルミのやるせなさが前面に出てきて、逆にニート色は薄くなった感じ。ニートって、記号以上の意味はないのかも知れませんね。捨てる神あれば拾う神あリということわざを思い出しました。
また、ミステリ要素は一巻目より高い気がします。二億円を巡る謎も色々と発展していき、謎の解決もなかなか面白い結末だったと思いますよ。アリスもかわいいだけでなく、ニート探偵としての本領を発揮してくれますし。


最後の最後まで綺麗にまとまっているんですが、これでシリーズ終わりなんでしょうか。まあ、終わりとは書いてないのですが。
安定した面白さがありますし、シリーズを続けて欲しい、ナルミにもっと色んなことで悩んで欲しいのです。メモ帳の続きをもうちょい読ませてくれないかな〜。


杉井光さんの作品感想