うさぎの映画館

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癒し⑤恋愛③ミステリ②
殿先菜生『うさぎの映画館 (電撃文庫)メディアワークス,2007


映画館が出てくる夢を見る高校生・静流の日常。静流がお手伝いをしている骨董屋の店主・鳴海や友人の友子、天才カメラマン少年の進などがこの物語に関わってきます。 
幽霊が出るといういわくつきの姿見「鏡と幽霊不思議の国のアリスをモチーフにしているのに肝心のアリスが描かれていないランプ「灯をともして」友人の友子や鳴海さんの空にまつわる隠し事「空色レール」進から渡された謎の写真「うさぎの映画館」以上四編。


奇天烈なキャラはいないけど、正直者過ぎるというかおっとりしているというか、静流が素敵な性格をしています。どんでん返しはないけど、ゆるい日常の謎みたいな雰囲気はあります。ページが止まらなくなるような勢いはないけど、物語を淡々と追っていきたくはなります。
そんな不思議な魅力を持った青春小説でした。一人の少女の成長を見届けてみませんか? 席に着いたらエンドロールが流れるまで、ゆったりとくつろぎながらご鑑賞することをおすすめします。


殿先菜生さんの作品感想


この小説が好きな人にお勧めする③
橋本紡さんの小説『毛布おばけと金曜日の階段』お姉ちゃんが毛布おばけになる話。
②『Kanon』とある冬の町を舞台にした話。→アニメ感想
③岩久勝昭さんの小説『うれしの荘片恋ものがたり ひとつ、桜の下』うれしの荘を舞台にした日常の謎。→感想
① 毛布おばけと金曜日の階段  Amazon② Kanon  Amazon③ うれしの荘片恋ものがたり ひとつ、桜の下  Amazon