MORI LOG ACADEMY①
森博嗣『MORI LOG ACADEMY〈1〉 (ダ・ヴィンチ ブックス)』メディアファクトリー,2006
森博嗣さんのブログ三か月分を本にまとめたもの。Ｗｅｂ上でもちょくちょく見てたけど、全部は読んでませんでした。最初に日常の話があって、その後に国語とか算数などとカテゴリわけされたものが収録されています。
私だったら、どうでもいいと見逃したり聞き逃したりする部分に焦点を当てて、思考を開始するんだから面白いなー。もっとも、エッセイ書くには必要な能力なのかも知れませんが。上から見下ろしているようで自虐しているようなさじ加減も魅力的。
小説家がメイン（？）だからか国語の話題は色んなものが出てきてますよ。社会の話題も呼んでて楽しかったな〜。数学の話題は苦手でした。
そうそう日常の話題では、紅葉の写真を撮ったときの話の中で「誰でも目を向けるものだから、あまり価値はないなあ」なんて一文があったけれども、この一文自体が楽しい。みんな見るから価値があるのか、みんなが見ない部分にこそ価値があるのか、さてどうなんだろうね。とか思ったけど、この問い自体が違うよね〜。
まあなんていうか、結論が出される話はわりと少なめで、問題を提起（ってほどでもないのか？）するだけしている感じ。普段あんまり物事を考えない私だけども、森さんのエッセイを読んでるとなんか考え始めてしまいます。そういう雰囲気がある本です。ちょくちょくマイペースに読むのがおすすめ。
