断然、松澤派ですラブxコミカル


竹宮ゆゆこわたしたちの田村くん〈2〉 (電撃文庫)メディアワークス,2005


不思議少女の松澤さんとツンドラ少女の相馬さんの間で、グルグル揺れてる田村の話二巻目。前巻の電波な問題を引きずったまま、物語は進んでいきます。その問題のおかげで、処理能力を超え始めいっぱいいっぱいになった田村くんは面白いです。「そ――」だけでも笑えるとは思いませんでしたよ。徐々に相馬さんに傾きかけるかけるんだけど、松澤さんのこともなかなか忘れられず悶々とし、その結果としての同窓会やら競技場やらでの行動は面白いを通り越して痛々しいですな。
……あんたは、わからないんじゃなくて、なんにも考えてないんだよ。」なんてのは、言われたくない言葉ベスト3入りは確実ですよ。でも、「……あたしを……好きに、なってよ……っ」ってのも、言われたくないといえば言われたくない言葉やな。色んな意味で限界が来てしまいそう。弱い部分が目立ち始めた男性陣に対し、女性陣は強い部分も見せ始めていたような感じ。
一巻に引き続き、田村を思う気持ちが強くなった二人の直接的なやりとりはありませんでした。こういう話にしては珍しいと思う。修羅場になりそうな気もするし、普通に喋ってるだけかもしれないし、二人が対照的な性格をしているからまったく想像つかないですよ。その辺を妄想してみるとなんかドキドキしますよね。
前巻の感想を見て回ってたときだろうか、なぜだか知りませんが結末を誤解してました。嫌な誤解をしていたので、誤解でよかったです。この結末には十分満足しました。お別れシーンは辛かったけど、でも同じ軌道上を動いてよかったよかった。おめでと〜。
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