橋本紛『手紙先生と水曜日の窓』メディアクークス,2007


というわけで橋本さんの新刊。七曜日シリーズでもあります。
けだるい新入生である主人公とその担任がメイン。このシリーズは毎回誰かが家出しますが、今回は先生が一人暮らしをしている主人公の家に転がり込むと言う始まり方。
先生と生徒との微妙な関係を丁寧に描いています。なんてラブリーな先生なんだ〜。先生と二人、手紙の出しあいっこをするだけの生活はあこがれますよ。
でも、こんな夢のような関係も二人の関係に嫉妬した告発者がでたおかげで徐々に壊れます。てか、壊れてたのが見えてきます。「いつの間にか、先生と生徒という関係に甘えていたのかもしれないね」に端的にあらわされています。子供過ぎる先生ってことなんでしょうね。体は大人なのに
幼女先生・二人きりの夜・猫耳なんていうくすぐりも用意されていてサービスは十分です^^猫耳は実際に作ったばかりなのですごく共感できました。
二人で手紙を出し合うクライマックスは圧巻。笑っていいのやら怒っていいのやら泣いていいのやら……。 「もう先生は先生じゃなくなってしまうけど」のあたりはよかよか。
窓から紙飛行機にして投げた手紙は、先生のところまで届いたのかな。