三枝零一ウィザーズ・ブレイン〈5〉賢人の庭〈上〉 (電撃文庫)メディアワークス,2005


第7回電撃ゲーム小説大賞・銀賞受賞作シリーズもようやく六冊目。私は後追いなのでいいですが、追いついちゃうと長いスパンがあいてしまうらしいです。(ちなみに前巻からこの巻が出るまでに一年四ヶ月だとか)まあ、初っ端から派手に魔法士同士の対決が見れるので世界に入りやすくはあると思います。
新キャラのサクラちゃんが強いのなんのって。クールに大技だすとか素敵さんですよー。新キャラには格闘家(笑)のイルなどもいますが、これまでのキャラももちろん出てきます。
1巻から登場しつつも影の薄かった、主人公・錬の姉と兄も再登場。今回ではなかなかの活躍を見せてくれます。いままで表に出てこなかったのが不思議なくらい。特に兄の暗躍っぷりはお見事。なにか隠し事があるようで。
3巻(→感想)で登場した光使いやディ、祐一も再び。前回の気持ちを未だに引きずっているのが痛ましいです。なんですれ違っちゃうのかねえ。
基本的にはサクラちゃんとイルの対決がメインです。それぞれに友軍をつけて。まだ勝負はついていませんが、どっちが悪いとかじゃないがあるので、前巻同様覚悟して続きは読まなきゃいけないようです。錬と同じような能力、それ以上に、似ている思考や判断をするサクラちゃんの行く末が気になります。新キャラの登場率は高くても、メインに据えられているので問題なし。同じ電撃なら「魔術」よりも「天国」っぽい起用法か。
そうそう、賢人会議の全貌が見え始めてきました。黒幕っぽかったのにけっこう早いなと思いましたが、1巻が出てから5年も経ってるんだし早くはないですね。→前巻感想 


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