江國香織東京タワー』マガジンハウス,2001


ちょうど一年前に黒木瞳さん主演で映画化もした小説。
年上の女の人と付き合っているという共通項でつながった、タイプの違う二人の男(透と耕二)が主人公の話です。
「とても数学的な演奏をするひとなの」褒め言葉として使ってますが、面白い使い方ですよねー。演奏の褒め言葉として最近読んだ本だと、感情のこもっていない透明な演奏というような表現もありましたが。→1/11
通るが聞きに行くこの演奏会はプロの人ですが、自分が初めて行った演奏会を思い出しました。懐かしいです。コンサートやライブはともかく演奏会は行く機会があまりないですから。→8/27
耕二の部分を読むと、やっぱり男と女じゃ考え方が違うなあと思います。何でこうも違うんでしょうね? 我慢する部分が違うんでしょうか〜。
もう一人の透は、最後にある決断をします。それにはちょっとはっとさせられました。そうくるか、と。最後はぼやかされているので、その後どうなるのか気になります。


この小説が好みだった人へ、私がお勧めする③
③ そのときは彼によろしく② 800① ホリー・ガーデン
①こちらは二人の女の人が主人公。江國さんの『ホリー・ガーデン (新潮文庫)』こっちのが私は好みです。→感想
②こちらは二人の男の子が主人公。川島誠さんの『800 (角川文庫)』陸上が二人の共通項です。お気に入りの作品。
③男視点の恋愛小説。市川拓司さんの『そのときは彼によろしく』一人称なのに透明な感じがします。→感想