黒崎緑未熟の獣小学館,2002


オタクが出てくる推理小説。読み終わってから気づきましたが、みんなおたくです。ものは違えど、執着しすぎ。タイトルが意味するところは、みんな未熟ってことでしょうか? それとも、素直に獣な子供って意味かな? なんにせよタイトルのつけ方はいいと思う。
後味は最悪です(誉)公園デビューに執着する母親も気持ち悪いし、人形に執着する男も気持ち悪いです。言葉を文字の羅列にすることで、なにかしら悲しい雰囲気を帯びてしまうものですが(だから小説でコミカルをやるのは難しい)ここまで苦い気持ちを抱かせる文章はすごいですね〜。
私が一番驚いたのは最後の解決ではなく、途中で出てくる叙述の罠でした。さらりとだまされました。
しゃべくり探偵
それにしても、黒崎さんの小説で話に聞いていたのは『しゃべくり探偵―ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの冒険 (創元推理文庫)』だったので、最初とまどいましたね。こちらは最初から最後まで関西弁の会話のみで構成された話らしいので。まだこちらは未読なので、今度読んでみます。落差を楽しむことができるかもしれませんから。
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ch@7 作品リンク
作品のほうでは、サウンドノベル「みみ耳ミミ交響曲」のダウンロードができるようになっています。短い作品ですし、お時間がありましたらぜひ。……それにしても、頭悪そうなタイトルだなぁ。
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