村山由佳おいしいコーヒーのいれ方 (7) 坂の途中 (JUMP j BOOKS)集英社,2003 (画像・*はアマゾンへ)


失敗をやらかし厳しく叱られた主人公はお店を辞めるのか? そんなわけで、おいコーの七冊目。今まで文庫で読んでいましたがイラスト付きだし、ということでノベルス版をこれからは読むことにしました。こっちのが早いですしね。
あとがきを読む限りシリーズを書き始めてもう十年目らしいです。2003年の時点で。長く愛されてるシリーズなんですね。
活字離れが激しいとか言われている高校生とかでも、これなら気に入ると思うんですがどうでしょう? まあ、活字離れは子供だけじゃないでしょうけれど。
さてさて、今回もかれんと勝利の間には何個か問題が浮き上がってきます。一人暮らしを始めてルンルン気分な勝利君をじわじわ追い詰めていきます。メインはかれんの新たなる決意で、そこに星野さんとの関係と先ほどのバイトの進退問題。
ハツカレ
全体的にういういしいですよね。序盤の赤面率は『ハツカレ (1) (マーガレットコミックス (3704))』に負けずとも劣らないでしょう。前後ははしょるので意味が通じませんが、勝利君の『……ちょっと言ってみただけです、はい』という台詞に思わず頬を緩めちゃいます。
終盤のかれんと勝利のやりとりにはちょっと現実的な雰囲気もありますが、そこはこの小説を軽くさせない重要な部分なのかな。それでも、どろどろしたものではなく、二人のやり取りがいじらしいとか思うのは年を取った証拠?(主人公達より若いって)
後、年齢と言えばイラストが付いたことで、自分の中のかれんのイメージが若干幼くなりました。星野さんが猫目ちゃんだとは想像していませんでしたし。すぐに慣れましたが(笑)
それと、メインエピソードのほかにおまけとして、星野さんの視点で描かれた「CALLING YOU」という話も含まれています。まだ、スキーに行く前の話なので先のことを知ってる私(読者)からすると、いたたまれなくなる話です。こんな元気なときもあったんだあ(´・ω・)