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エリック・マコーマック『隠し部屋を査察して (創元推理文庫)』東京創元社,2006 類似検索
短い二十個の話が収められている本。ショートショートみたいなものかと思っていましたが、特にオチのないものが多かったです。グロテスクで残酷な描写も多々あるのですが、鬱な気分にはなりません。一歩離れた立場から眺めているからでしょうか。共感するタイプの本ではないと思いました。冷静に歪みを観察する雰囲気に近いかな〜。
最初の物語であり表題作「隠し部屋を査察して」からしてその傾向は顕著。不思議な習性やら思考を持つ六人が一人一人並べられて、特に事件が起きるわけでもないまま幕は閉じられます。他の物語も、変な慣習やら不気味な世界観を背景に描かれるものがほとんどなので、読み終わったあとに私は船酔いしたような感じになりました。なんとなく落ち着かない。地に足が着いているようなエンタメ小説ばかり読んでいた弊害でしょうか? この中では分かりやすい、「パタゴニアの悲しい物語」と「一本足の男たち」、「刈り跡」の三つがわりと好きです。
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サンデーで長期連載中の野球漫画のアニメがNHKでやってました。多分再放送。NHKでアニメをやっているのは知っていましたが、深夜にもやっているとは思いませんでしたよ。
漫画ではすでに世界大会で活躍している吾郎ですが、アニメではリトルリーグでライバルの佐藤が所属しているチームとの対戦中でした。最終回までの三話が放送されていたのですが、やっぱり野球は熱いですな〜。それまでを見ていないので、前後関係はいまいち分かりませんでしたが面白かったです。現在の漫画じゃ出てこないキャラもたくさんいましたしね。ただ、あからさまにセカンドシーズンに続く的な終わり方でびっくりましましたが。
最後に叫んどきます。「監督かわええ〜」