ウェスタディアの双星〈5〉乙女の猛攻に名軍師苦戦するの章

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コミカル4萌え3燃える3
小河正岳ウェスタディアの双星〈5〉乙女の猛攻に名軍師苦戦するの章 (電撃文庫)アスキーメディアワークス,2009
シリーズ感想
小河正岳さんの作品感想
隣国のクーデターがきっかけで、またもやピンチに陥るシリーズ5巻目。
マイラーノとロレダンの争いなど戦争らしからぬコミカルさが魅力ですが、チェザリーが発案しアルファーニが構想を練っている策など、大きな動きも背景にはあります。でっかい話です。


とはいうものの、一番楽しみなのはローゼの存在なのです。画面いっぱいに映るローゼのかわいさといったらもうっ! アルファーニは幸せ者ですな。
今回は隣国の王女様が乱入してきます。振り回されるだけだったアルファーニが困ってしまうなど、これまでとはちょっと変わった感じですねー。
天真爛漫なローゼが手玉にとられている所は、思わず頬が緩んでしまいます。それもこれも、安心できる世界観のおかげかな。アルファーニとローゼの口げんかは、明らかにカップルの会話にしか聞こえませんよ。


それにしても、お留守バンシリーズもそうでしたが、徹底的に暗い要素が排除されてる安心設計。ローゼの混乱中の被害とか隣国の王女様の境遇とか、重くしようと思えばいくらでもできそうなんだけども。
また、平均年齢が低いので忘れがちですが、ローゼはまだ14歳なんだよな……。周りがもっと助けてやれよーという私は既にローゼの虜。
重大なミスにめげずの奮戦など、色んな面で彼女を手放すのは戦略上ありえませんからと、アルファーニに告げたいです。
どこまでも穏やかな世界で繰り広げられる国取り戦が、どんな風に進んでいくのかは、ローゼとの関係にかかっていますよ、きっと。