おいピータン！！⑨

伊藤理佐『おいピータン!!(9) (ワイドKC Kiss)』講談社,2007

太った中年・利夫と大森さんをメインに日常生活を描いた、愛してやまない漫画の九巻目。
「おつまみ史」まゆの家族の話は癒されるな〜。まゆのお父ちゃんが愛らしい。そんなお父ちゃんのおつまみの歴史で、自分を省みるまゆもラブリーですな。
「怪獣出現」まゆが、彼氏の小さな行動に昔の女の影を感じる話。両親が出てこなかったから最初気づかなかったよ。「わたし極上のヤキモチヤキに変身ですけん！！」怪獣・ヤキモチヤキが涙を流す姿は妙に可愛かった。
「熟年」まゆの両親の過去話。いい話じゃ。そして、まゆの恋の行方はどうなるのやら。

「ＤＪ」利夫の元カノである陽子の話。音楽かけてるＤＪの話ではない。利夫がかっこええな。ＤＪの意味もようチェック。

「苦手な店」利夫にとって好きだけど苦手なお店の話。マスター！！！　……これ以上はもう突っ込めない。「有無」もマスターの話やな。サラダせんべいがもらえるかどうかだけで、話ができてるんだからすごい。
「利夫の戦い」食品が腐ってるか見極める利夫の戦い。バカらしい話と思いつつ、一転します。バカップルの話である「ラブラブ期」に似てるかな。これまで言えなかった本音は、確かに切り出しが難しいと思う。恋人の欠点の指摘とか自分がついついついてしまった嘘を打ち明けるのって、タイミングが重要だな。
「ああいうの」五巻の「うなぎのぼり」みたいな話。利夫ちゃんに癒される。「祝福」心の中の漁師に怒られる利夫がラブリー。「リコン」水をあふれさせまくってるピータンの図が愛らしい。
「冷蔵庫」これ見る限りピータンと大森さんの未来に暗いものはなさそうだ。

そうそう、「強弱」はできる彼女に別れ話を切り出そうとする男の話ですが、そこで出てくるツンデレお姉さん最高。
十巻が発売されるであろう来年が楽しみです。まだ一月だけどさ〜。
同著者作品感想一覧