相変わらずあとがきが萌えますコミカルxヒート


時雨沢恵一キノの旅〈10〉the Beautiful World (電撃文庫)メディアワークス,2006


キノとエルメスの旅を描くシリーズももう十巻目。カラーイラストでは、在りし日の少女なキノも見れます。学園キノなどでのブルマやスク水をのぞけば、キノの少女少女したイラストが出るのは初めてのような。気のせいだろうか。
一話目の「インタビューの国」で、ああ、いつもながらのキノだなと思いました。でも、一番キノっぽく感じたのは師匠と相棒が出てくる三話目の「保護の国」かな。これくらい毒っぽいほうが、キノとしては好みです。師匠と相棒の掛け合いも、なかなかよい感じ。
四話目の「電柱の国」でくだらなさにちょっと笑って、五話目の「こんなところにある国」では思わず吹いてしまった。これが一番面白いってどうよ? まあ、これが楽しめるのもキノならではでしょうか。六話目の「ティーの一日」では、爆弾魔の少女・ティーが描かれています。十巻もやってるし、キャラも順調に増えてきたんだなー。
ここまではごく短い話ですが、七話目の「歌姫のいる国」はページ数が多く、中編じゃないかな。どちらかいうと、キノというよりアリソンシリーズに近い話かも。それとも、少女と少年という構図が似てるだけでしょうか。病気で最近は姿を見せないものの、キノさえもうならせる歌声を持つ少女と貧困層の少年・エリアスの話です。「ああそうかい!」から始まるセリフには、思わず唇がほころびましたよ。
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