◆ ルイ・ヴィトンやらティファニーの紙袋7枚で2500円とか

歯医者に行きましたがよい雰囲気なところでよかった。でも、治療代が……。今のところ無収入な私にとっては大きな痛手です。就活終わったらバイトしなきゃ。ってか、終わらせられるのだろうか。
夕飯はお惣菜だったのですが、買いに行ったお店には元落研部員がバイトでいました。その子は院に行くつもりらしいのですが、その試験勉強のためにそこのバイトも今日で最後だったとか。最終日に会うなんて不思議な感じです。なにがあるか分かりませんね。
知り合いとお店で会うと妙に気恥ずかしくなりませんか? 私は隠れたくなるタイプです。紙袋でもかぶって。


樋口直哉さよならアメリカ講談社,2005


第48回群像新人賞受賞作。樋口さんはこれがデビュー作だそうで、出張料理人をやっているそうです。なかなか面白い経歴の人のよう。
さてさて、内容はタイトルから連想されるような政治色が強いものではなく、紙袋をかぶって生活する男の話。その男がかぶっている紙袋に「SAYONARAアメリカ」と書かれているのです。
なんのこっちゃ。
そんなわけで読み始めはよく分かりません。男の一人語りなので状況がよく把握できないのです。で、奇妙に思って読み進めていくと、はまるはまる。特に、自称弟と名乗るコンピュータに依存している男とか白い女の人とかでてくる中盤からはほぼ一気読み。奇妙なくすぐりが楽しくて仕方ないのです。いったいどうなるのか、先が気になって気になって仕方ない。
なんといっても一番の魅力は紙袋をかぶって生活するという設定。特に袋をかぶっていることによって使うことのできる比喩表現が最高だと思う。袋を使った表現がけっこうあるのですよ。そのためなのか、違和感なく流れるように読み進められます。
この本の序盤には紙袋をかぶって読んでくれと書いてありましたが、さすがにかぶりませんでした。まあ、かぶってる人はいるようですが。


この小説が好きな人にお勧めする③
③ 六番目の小夜子② バスジャック① NHKにようこそ!
滝本竜彦さんの『NHKにようこそ!』正真正銘引きこもってます。→感想
②三崎亜紀さんの『バスジャック』設定の妙が光る短編あります。→感想
恩田陸さんの『六番目の小夜子』終わり方の奇妙さもあり。→感想