ラッキーチャンス!〈2〉

有沢まみず『ラッキーチャンス!〈2〉 (電撃文庫)』メディアワークス,2008
シリーズ感想
有沢まみずさんの作品感想
ごえん使いの雅人と転職したての福の神・キチの物語。シリーズ２巻目。
キチは能力的にはあまり役に立たないのだけれど、お礼がしたい雅人に「もう一回わたしをぎゅ〜として！」と言うなど素直な好意を向けてくれるんだから、かわいいと思わざるを得ないですよね。
妙に色っぽい場面に遭遇したり下着に関する大胆な告白を聞いたりと、雅人はラッキーだな〜。男子高校生にはこっぱずかしい体験を、ラッキーチャンスを等しくあげるべきだと私は思いますよ！

安定したコミカルさはもちろん、キチが知識を吸収していく過程も魅力的。
雅人が良子と仲良くなった姿を見て、切ないという感情を初めて味わうキチ。今のところキチに勝機はなさそうだけれど、どう絡めていくのだろう。それと、良子の残念なお兄ちゃんも登場するのですが、愛が深すぎ。
最後はテントでクラスメイトたちと笑いあうイラストが、見開きで収められています。こういうのがあると、安心して見ていられるな〜と、ある種の満足感がありますね。この世界観は好みです。