チョコレートビースト

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ミステリ4コミカル4癒し2
加藤実秋『チョコレートビースト―インディゴの夜 (創元推理文庫)東京創元社,2009
シリーズ感想
加藤実秋さんの作品感想
ホストクラブのメンバーが奇怪な事件に巻き込まれるながらも、持ち前のバイタリティで争いを解決していくシリーズ2巻目。
最初の人気ホストが次々襲われる話を筆頭に、難解な密室事件が起きるわけじゃないんだけど、ミステリアスな人物を1人仕立てあげて、その人の話題を追っていく展開が多い印象。
ホストクラブ自体が私には謎に満ちているので、そういう部分で相乗効果でも出てるのかしらん。


編集者が失踪してしまった話では、インディゴの共同オーナーである塩谷が格好よく描かれていましたね。うだつの上がらないポジションであることには変わりありませんが、以前よりも注目したくなりました。
表題作のチョコレートビーストでは、強盗に43万円が入ったバックを投げてしまうという展開に思わず笑ってしまいました。あまりにもコント過ぎて、申し訳ないけれどママの絶叫に吹いてしまったのですよ。
最後はホスト大会と新人を巡る、ちょっぴり前向きになれるいい話で締め。ホストクラブで色んなタイプの人と喋るように、様々な角度で切り取られた話を堪能できました。もちろんホストクラブ行ったことないですけどね。