フェイト/ゼロ 1

燃える7バトル3
虚淵玄『フェイト/ゼロ 1』


ゲーム「フェイト/ステイナイト」の10年前に起きた第四次聖杯戦争が描かれています。四巻完結らしいです。
ステイナイトでの主人公だった士郎。彼の義父・切嗣が苦悩する姿は、茨の道というかなんというか。目的のためとわりきった、切嗣のセイバーの使い方も見物です。相反するタイプを有効に利用するために考え出した戦術とか痺れますな。
切嗣を支えるアイリスフィールも、切嗣とは違った形で痛い。セイバーとのデートなどの描写を読んでると、ほっこりしてくるんだけど過去を思うとちょっと辛いものが。


ステイナイトでも大きく物語に絡んできていた綺礼の話は、ぐっときますね。ステイナイトではあまり奥底の真意とか見えてこなかったので、今回知ることができるのかも。それにしても、この時点で人して完成されてるような気もしますよ。てか人を超越してるのかな。
凛の父親・時臣の策の張り巡らせ方も尋常じゃないです。これは考えなかったな〜、だもんで途中でびっくりしました。魔術師として一流なんでしょうね。こちらもある種、人を超越してます。
桜を未来を救うために、命を投げ出して聖杯戦争に挑む雁夜もすごい。ここまで熱いと応援したくなるけど、切ない未来しか見えてこないのが重いです。


奇人変人揃いですが、優等生タイプの小心者・ウェイバーとライダーのやりとりは普通に楽しすぎます。ライダーの性格は一気に好きになっちゃいますよ。ウェイバーの成長も見届けたくなりました。……とか言ってて、次の巻であっさりお亡くなりになってたら寂しいんだけどー。
超人同士のぶつかり合いはページを繰る手が早くなってしまいますね。最後の大激突には心躍りました。くぅ〜、戦闘シーンとはいえ熱過ぎるよ。どの想いが勝つのかすごく気になりますね〜。
フェイトやったことある人なら、読んでおくべきだと思います。まだ一巻目だけどもさ。大変面白かったです。


虚淵玄さんの作品感想


この小説が好きな人にお勧めする3
1、ゲーム『フェイト/ステイナイト』第五次聖杯戦争の行方が描かれています。
2、山形石雄さんの小説「戦う司書 シリーズ」死ぬと本になる世界で司書の活躍が描かれています。→シリーズ感想
3、浅井ラボさんの小説「されど罪人は竜と踊る」ガユスやギギナなど咒式士の生き方が描かれています。→シリーズ感想
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