ROOM NO.1301 しょーとすとーりーず・すりー

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コミカル5癒し3萌え2
新井輝ROOM NO.1301 しょーとすとーりーず・すりー (富士見ミステリー文庫)富士見書房,2007
シリーズ感想
新井輝さんの作品感想
不思議なマンションに住む刻也とその彼女・鈴璃の話で始まる三冊目の短編集。見開きのカラーイラストが好き。綾の下着が理由じゃないよ!
鈴璃と綾の間で語られる「えっちな男が嫌いかどうか」の話題の行方が気になります。そしてその結果、めぐりめぐってかなり間違った自分の話題を、鈴璃の口から聞くことになった刻人が不憫だー。
2話目はツバメが健一を巻き込んで合コンプレイに乗り出す話。合コンの参加者が際物揃いで、でもそれがツバメらしいです。ある意味、周りがこんな風にまとめてしまえるから、ツバメは暴走できるのかも知れませんね。
……と、健一視点に切り替わってから切に思った。酔ったとはいえツバメ無茶し過ぎだし。まあ、健一と千夜子カップルのおかげでいい話に仕上がっているのが心憎いですね。
3話目は短編集でのエッチ担当で、女の子は週何回ひとりエッチするのかという話題です。それなのに最後にはバスケの話を通して爽やかな雰囲気になってるわけで。猫騙しでも食らわされた気分。
4話目はマスターの早苗さんを中心に繰り広げられる喫茶店での話。既に定位置になりつつある感じですね。もっと自分の作品に愛を注いでくださいという編集者と、それを現実的な視点で軽くあしらう早苗さんという展開。
観念的な話は少なかったようですが、早苗さんの株が上がったのでいい話なのでした。早苗さんくらい余裕があって少しミステリアスで、でも根はいい人というポジションに憧れるな〜。