時載りリンネ! 4 とっておきの日々

時載りリンネ! 4 とっておきの日々  Amazon
癒し6コミカル4
清野静時載りリンネ! 4 とっておきの日々 (角川スニーカー文庫)角川グループパブリッシング,2008
シリーズ感想
清野静さんの作品感想
時載りであるリンネの何気ない日常を綴った短編集。シリーズ4巻目。思いつきだけで動くリンネが自由研究に取り組む「天体観測」は、流れ星を止めて写真に撮ると言う、壮大な計画なのにかわいらしさを感じるお話。
調べ物学習の最中に気になったGの仕事について調査する、「ジルベルト・ヘイフィッツの優雅な日々」は、仕事だけでなくプライベートに興味を持ち追跡を開始します。リンネがいると退屈ってものを感じられませんね。
フィーバー・ピッチ」は、リンネたちがサッカーの試合をやる話。負けず嫌いなリンネが本気で勝負をするとなれば、持てる力を存分に発揮させないわけがなく。こういう日常系の話好きですよ。


極めつけは最後の「凪、凪、夕凪」少し特別な日である「凪の日」が描かれています。久高と凪の兄妹しかほぼ登場しませんし、大きな冒険もなく映画や植物園を一緒に回るだけです。
ただ、凪の日が終わってないことを認識してからがとてもよかった。前半のゆったりした時間からの緩急の切替し、あるいは時間を明示することでタイムリミットを強調する効果を仕込んでるのも憎いですね。
正直、この最後の短編を読めただけでも満足できるくらい、完成度が高いと思います。読めてよかったです。肝心のリンネ出てこないけど(笑)