スロー・リーディング その8
- 作者: 橋本紡,ヤスダスズヒト
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2002/12
- メディア: 文庫
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☆「ドキドキ」「クラクラ」
真琴ちゃんの女の子な表情に感化されてか、かわいらしくカタカナ表記の擬音語が多いような気も。
△「でも、悟られるわけにはいかない。そんなことになったら、きっとあたしはすべてを失ってしまう」
この場合の「すべて」とは真琴ちゃんのことを指しているのか、それとも未明の生活そのものを指しているんでしょうか。イコールかな。
この場面だけを抜き取ると、お姉ちゃんが毛布おばけになってしまっているのも、大した問題ではないように思えますね。
△「あたしがそう言うと、真琴ちゃんは心底ほっとしたような表情を見せた」「そんな真琴ちゃんはますます可愛かった」
未明は、真琴ちゃんが女の子の表情で悩んでいる顔も好きなようですが、それ以上に安心した顔が好ましいと思っているようです。……と推測を立てかけましたが、違いましたね。
△「彼女を可愛いと思う気持ち、そして彼女にそんな表情をさせているミハラの存在」
恋する乙女な真琴ちゃんを可愛いと思っていたわけですね。
△「あたしは彼女に恋していた」
真琴ちゃんの描写が、男性的な視線からの女の子として描かれていたので、ある程度臭わされていましたが、ここでようやく明かされます。
「恋する女は魔性、そんなセリフを古いメロドラマで聞いたことがある」なんて文章も挟まれていましたが、私はここにちょっとしたギャップを感じましたよ。対比関係っぽくて鮮やかです。
お姉ちゃんが毛布おばけになってしまったという話と、真琴ちゃんに対する気持ちに関わる話の二本立てで物語は展開していくようです。……う〜ん、大まかなあらすじは覚えてるんだけれど、結構忘れちゃってるな。