デュラララ!!×6

デュラララ!!×6  Amazon
燃える7コミカル3
成田良悟デュラララ!!×6 (電撃文庫)アスキーメディアワークス,2009
シリーズ感想
成田良悟さんの作品感想
冒頭で衝撃の事実が分かり、帝人と正臣のすれ違いがもう切なくなってきました。池袋を舞台にしたどんちゃか騒ぎのシリーズ6巻目。
帝人に隠されていた意思の覚醒みたいな描写がされているけれども、それがどうにも不安で仕方ない。うまく対処できていないものの、自分の弱いところを知っているような、正臣の方が安心してみていられます。
天賦の才能といえば聞こえが良いですが、自分の欲望に振り回され、さらには周囲から操られている雰囲気もある帝人が、あまり主人公らしくないのですよ。主人公がいっぱいいる物語なのでノー問題なのですが。


縦横無尽に町を駆け巡る静雄が好きになりかけてきたかも。パワー馬鹿なだけじゃないのですね。……これまでとのギャップで、少しいいことしただけで好感度アップするすごい子です。「鉛中毒になる!」には笑いました。
静雄といえば、茜ちゃんが池袋に居つき始めたら、街中の至るところで嵐が起きているような感じになりそう。いやそれ以上に、誰も把握していない時限爆弾が、無差別にばら撒かれている様相かな。


臨也はどうにかして欲しいものです。こう暗躍されまくると……ってこれは気になる終わり方。ひとまず丸く収まっているとはいえ、どこかに転がっていくのは必然。正臣の弱気な発言の行方も気になります。
もっとも、一番楽しみなキャラクターはセルティなんですけどね。どんなに緊迫の場面でも、人間離れしたセルティのかわいらしい思考が混じると途端に空気が軽くなりますよ。ラブリーライダーです。