ウィザーズ・ブレイン 〈6〉 再会の天地〈下〉

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燃える4バトル3SF3
三枝零一ウィザーズ・ブレイン 〈6〉 再会の天地〈下〉 (電撃文庫 (1500))メディアワークス,2007
シリーズ感想
三枝零一さんの作品感想
……どんな姉弟やねん。こいつら……」にものすごく共感した、ニューデリーでの騒動に決着がつくシリーズ10巻目。もう誰を応援したらいいのか分からないです。ばあさんも素敵に見せ場をかっさらってくれますよ。
今回一番かわいらしかったのはクレアです。似合わないグラサンしてる姿を想像してるともふもふできちゃいますよ。客観的に自分を眺めていたクレアが、「あんたってバカね! ホントにバカね! もう、救いようがないくらい大バカね!」なんて言葉を使うようにも。最後の決断では素直に喜んでいて、それが普通なんだけど新鮮でよかったなー。


シティを巡る話もどんどん深くなってきました。そんな中でのアニルとルジュナによる、「銃弾の飛ばない戦争」は、魔法士の戦いのように、超常的ななにかが起こるわけじゃないけど、思った以上にハラハラしました。「――政治とは、断じて神の代理行為ではないのです」にも痺れましたね。
ヘイズはアニルと酒を酌み交わしてる姿が粋な感じがしました。そこでの「2択で考えている人は、第3の選択の可能性に気づけない」というアニルの発言が意義深そう。錬とフィアはどんな決断をするのかしらん。また、迷いを隠そうとしない錬とフィアとは対照的に、イルとヘイズの男二人組みがしぶいな。……そんな素敵な二人さえも手玉にとるディーは恐ろしい子


バトルとして一番の興味があったのは、悪魔使い同士の戦いでしょうか。『並列』対『合成』が楽しくて仕方ない。みんな反則的に強いから、反則同士で対決となり、頭を使う展開に心が激しく揺さぶられましたよ〜。