乃木坂春香の秘密 9

乃木坂春香の秘密 9  Amazon
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五十嵐雄策乃木坂春香の秘密〈9〉 (電撃文庫)アスキー・メディアワークス,2008
シリーズ感想
五十嵐雄策さんの作品感想
アイドルへの道が開けてきた春香と裕人のラブコメシリーズ9巻目。なんとかアイドルにしようとしたり、二人を引き離そうと画策する事務所のマネージャーが気に食わないですな〜。このシリーズに、一話でやられるのが目に見えているかませ犬的なキャラではなく、意図的に引き裂こうとするキャラって初めてですよね。だから無性に居心地悪かったです。
いつもながらの場面も。ドジっ娘アキちゃんの一場面が明かされているんだけれども、どんなアニメだよまったく。ドジってレベルじゃないです。まあそんなアキちゃんが好きな春香も春香で、レッスン中に世界に入り込んでしまうとか、ドジ属性を思いっきり発揮しているですけれども〜。
オーディションに向けてボイトレとかもやるのですが、つかさ先生のいかした性格はともかく猫語大合唱の場面はものすごいシュールだったな。
そんな中で出会うみらんは、ちょっと応援したくなるいい子でした。態度はいい子とはとても言えませんけれど。でも、ちゃんと周りの人のこと考えていてよきかな。惚れちゃいそう。ファーストインパクトは問題ありだけれども、それを乗り越えれば逆に守ってあげたくなっちゃうような子ですからね。


鬼のいぬ間に何とやらでしょうか、椎菜たちとのカラオケシーンもこれはこれでよかったです。際どいところまでやるくせに、最後の一線を越えないからもどかしくて仕方ないですよ。
つか、罰ゲームのマッサージシーンはええんかい。やることもそれに対するセリフも、色々と想像を膨らませる余地が多くて困る。もう裕人は下着メーカーの社員として稼ぎまくって甘い生活を送ればいいと思うよ。ゴッドハンドにもほどがあるさ。明らかにマッサージ以上のなにかになってるやん。
信長の妹である真尋ちゃんの不遇さはギャグですね。そして何より、突然のアフレコ代役にも思わず吹きました。その特技が生かされるとは誰が予想したでしょうか。私はできませんでした。


いつもと勝手が違うからか、掻き回し役・美夏のレクチャーも迷惑だなんて思わず。積極性が求められる場面では、美夏のような性格が役立っていますよね。言葉が素直な分、心に響きますから。みらんも同じでしょうか。
この手のアクティブっ娘はどちらか言うと苦手なんですが、この二人に今回は救われたな〜。コンサートという大舞台での告白も、みらんには似合っていましたね。むしろこれ以外考えられない最高の場所でしょう。もう、うわっと一気に好感度が上がりました。
さてさて、今回の事件を通して明らかに二人が歩み寄っていて安心しました。むしろこのまま突っ走るかと思いきや……うむむ。ラスボスはイカさんだったようです。春香と裕人を揺さぶる出来事って何があるんだろう……そして、どう決着つけるつもりなんだろう。期待しておきます。