カイルロッドの苦難 4

カイルロッドの苦難 4  Amazon
燃える5ファンタジー3コミカル2
冴木忍面影は幻の彼方 (富士見ファンタジア文庫―「卵王子」カイルロッドの苦難)富士見書房,1993
シリーズ感想
冴木忍さんの作品感想
初っ端からイルーダーナフにいいようにあしらわれている、卵王子ことカイルロッドが登場するシリーズ4巻目。イルダーナフにとどまらず、ミランシャからも弄ばれているような気がしますよ。
とは言うものの、ミランシャ自身も余裕のある身ではなく、役に立っていない状況に押しつぶされそうになったりもします。とりあえず脱ぎ癖万歳。


中盤以降では、周りの努力に気づかず甘えた環境で暮らしていたことに気づき、カイルロッドは愕然とします。カイルロッドはいい人なのに、どうしてもこうも悪趣味な環境に陥ってしまうのやら。
その環境に負けて、甘いことを言い立ち止まってしまうカイルロッドを、自ら進むように促すのはイルダーナフなんですよね。スパルタ教育だから愛を感じ取るのは難しいんだろうけれどもさ。


忘れちゃいけないのは、まさかのイルダーナフの家族も登場します。イルダーナフ同様、食えないけれど魅力も詰まった人たちですよまったく。親子での酒の酌み交わしはよかったな〜。
なんだかんだで、イルダーナフがいてこそのパーティなんだよね。次回からどんな展開をしていくのか、隠されていることが多そうなので不安ではありますが、とても楽しみです。王道ファンタジーは王道だからこそ、強さを発揮するとべらぼうに強いのかも。