プロジェクトＭＰ

番棚葵『プロジェクトMP (集英社スーパーダッシュ文庫)』集英社,2008
番棚葵さんの作品感想

幼馴染に従姉妹に学級委員に……と様々なタイプの少女から好意を寄せられているむっつり助平な主人公・ヒロが、莫大な資本力と技術力を無駄に使い正義の味方・マナレンジャーを立ち上げた学美からマッチポンプを頼まれる話。deltazuluさんの感想を読んで手にとりました。

終盤はやらせではない敵も現れるんですが、案の定あまり危険な雰囲気はなく。コテコテなギャグ作品でしたよ。ここまで突き詰められた設定だと、いっそ潔いです。
何よりも魅力は全体に潜んでいる小ネタの数々です。「あら、私この台詞さっきも言わなかった？」など会話文がとても楽しいです。特に中島君関連は最高だと思う。
また、わいわいがやがやと華やかなマナレンジャーの五人組も面白い。マナレンジャーの五人はヒロの知り合いなわけですが、白けたりせずどこまでも真面目に正義の味方をするので笑えます。ときどき正義の味方らしからぬ行動・思考をするところも素敵でした〜。

この小説が好きな人にお勧めする３

１、柴村仁さんの小説『ぜふぁがるど』ヒロがヒーローになって眼鏡っ娘を助ける話。→感想
２、阿智太郎さんの小説「住めば都のコスモス荘　シリーズ」ドッコイダーをやることになった鈴雄の話。
３、あすか正太さんの小説『初恋マジカルブリッツ はじめていいます、大好きです』好きなことエッチしなければいけなくなる鼓太郎の話。→感想