ウィザーズ・ブレイン6 中

ウィザーズ・ブレイン6 中  Amazon
燃える4コミカル4シリアス2
三枝零一ウィザーズ・ブレイン〈6〉 再会の天地〈中〉(電撃文庫 さ 5-9)メディアワークス,2007
シリーズ感想
三枝零一さんの作品感想
主要キャラが交錯し始めたシリーズ9巻目。賛成派と反対派の陰謀は入り組んでいて、どう解けるのか見当がつきません。
また、フィアがいろんな人に出会う巻でもあったなー。会うべき人にようやく会ったというべきか。あちこちで話が起きていて飽きませんね。それに関連して、主要キャラ同士の小競り合いはわりとありました。派手なドンパチはなかったけれどもー。


表紙にもなっているディーを巡る三人のやり取りはどうなるんかな〜。セラとクレアの二人は、自分の悩みでいっぱいのディーは見切りをつけて、大人なヘイズやイルになびいてしまえと思うのは私だけでしょうか。
いや、それにしてもイルはかっこいいですね。「や、もちろん普通に殴り倒しながら普通に歩いて来てんけど」が最高。普通をアピールしつつ、全然普通じゃないのがしびれます。そして、抱いている女性に「や、ちょっと! もうちょっとゆっくり!」とか言わせてしまうヘイズもいいですよね。
そんなかっこいい男二人に月夜をあわせた三人組は、情報制御理論にまつわる核心に近づきつつあるわけで。キャラ同士の交流はもちろんですが、この辺りも気になりますね。


アニルが錬に対して話した、覚悟の問題が下巻ではキーポイントとなってきそう。考えてみれば、シリーズでメインを張ったキャラたちは、それぞれ自分なりの問題への対処はしたけど、マクロ視点なものに触れてなかったかも。年齢を考えると厳しいの一言ですけど。
真綿のようなものでじわじわ首がしまりつつある雰囲気の話ですが、個人的にはクレアとハリーの出会いがいい結果を生み出してくれないかなと期待してます。