世界平和は一家団欒のあとに 2

世界平和は一家団欒のあとに 2  Amazon
燃える4癒し4コミカル2
橋本和也世界平和は一家団欒のあとに〈2〉拝啓、悪の大首領さま (電撃文庫)メディアワークス,2007
シリーズ感想
橋本和也さんの作品感想
悪の家系である鶴見家の騒動に巻き込まれる、正義の一家である星弓家の長男・軋人の物語。家族が主題のシリーズ二巻目です。悪の頭領の落ちぶれ具合には哀愁が誘われます。ブランコこいでる姿はとても見ていられません。


色々と個性的なキャラクターが登場しますが、酒飲んでハチャメチャな性格になる長女・彩美がいいなー。クールな様でいて、酒と煙草など自分の欲望には忠実なところがいかします。
また、軋人といい感じの距離を保っている、柚島の言動にはニヤニヤしっぱなし。ほとんどデレないのがよいですな、デレは自分の妄想で補えますから。一人だけになったとき悩みつつも、色々言い訳を考えてクリーニングに出さずにベッドへ飛び込む柚島の姿が、私の頭の中では再生されました。
あと、落とし穴に落ちたときの柚島へのアクシデントも、普段は鉄壁な柚島さんが乱れていてうれしかった。思わず、もうちょっと長く続けばいいのにと心の中でつぶやいてしまいましたよ。


軋人の世話焼きさんなところが憎めませんね。バラバラになっていた鶴見家が、徐々に温かさを取り戻そうと動き出す後半は特によかったなー。
最大の見せ場ではずいぶんとド派手な展開になったけれども、ルクガインから見下ろした夜景のシーンなど、家族がテーマにあることは間違いありませんよね。奇抜な設定だけに、ストーリーは王道なほうがよく合うのもかも。家族度も増していて、一巻よりぐ〜んと面白くなっていましたよ。