イリスの虹 ２

七月隆文『イリスの虹〈2〉ミス・ミステイク (電撃文庫)』メディアワークス,2006
シリーズ作品感想
七月隆文さんの作品感想
正義の味方である帚と彼女の秘密を知る省吾の物語です。シリーズ二巻目にして早速、帚と由子による省吾を巡る女のバトルが展開されています。どっちもなりふりかまわないので場外戦もなかなか楽しいですよ。
今回の事件のきっかけとなるのは、占いをする舞花という少女であり、その舞花は省吾の友人である誠一の小さい頃からの知り合いなわけで。近頃様子がおかしい舞花のことを誠一が気にかけ始め、物語は転がり出します。
ホットケーキを生で食べてもだえるシーンは健在。なぜこれがお好みなのかは相変わらず謎ですが。まあ、帚はかわいいからなにしても許せちゃいますね。

失敗させるという化け物・ミステイカーが敵として登場します。帚は思い通りに感情や体を動かすことができる脚本空間の能力を持っているので、敵にならないのでは……と邪推していましたが、なかなかやってくれます。
設定が固められていることもあり、前回よりは王道のストーリー展開です。帚の能力とか面白いし、続きが出たら読むんだけどー。