涼宮ハルヒの暴走

谷川流『涼宮ハルヒの暴走 (角川スニーカー文庫)』角川書店,2004
谷川流さんの作品感想

夏休みから冬休みにかけてのＳＯＳ団の活動を三編記録したシリーズ５巻目。
「エンドレスエイト」夏休み終盤の話。ハルヒが立てた計画をこなそうと諦めというか奮闘するわけで。久しぶりに読んだからか、ハルヒの無邪気な一言にいちいち突っ込みを入れてくれるキョンくんが妙に新鮮で心地よい。
アマガエルの衣装着た朝比奈さんがプリティです。そして、回数が半端ないな。やることが違いすぎる。さすがハルヒ。
「射手座の日」エンドレスエイトにおいても、ループ回避策を提案した古泉に見せたキョンの微妙な表情など、ハルヒとキョンの関係に変化が見られたのですが、こちらでもですね。おいしいですな。キョンは絶対に認めないでしょうけどもー。
さらにハルヒだけではなく、「わたしの情報操作能力に枷をはめたのはあなた」というセリフがあるように、長門さんに決定的に人間味が帯びてくるのもこの話です。……みくるがなんかかわいそうなんですが。
「雪山症候群」ＳＯＳ団一行が、遭難する話。もちろん生半可な遭難ではなく不可思議な能力が働いているようで。そんなわけで迷い込んだ屋敷で謎解きをば。
キョンの妹と遊ぶ鶴屋さんいいな〜とか妄想含んで楽しんでたけれども、蚊帳の外から戻ってきたときの察しのよさに惚れ直しました。まったく、ちゅるやさんって娘は！
朝比奈さんに迫られるのはどきっとしますよね。さすがに本物らしさがなくて残念ですが。……って、みくる先輩はお色気要員ですか。不憫すぎます。続巻では巻き返しを図って欲しいですね。