DRAGONBUSTER 1

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燃える6ファンタジー4
秋山瑞人龍盤七朝 DRAGONBUSTER〈01〉 (電撃文庫)アスキー・メディアワークス,2008
秋山瑞人さんの作品感想


最初のじいさまの回想で惚れこめます。一目ぼれ上等です。浮かび上がってくるようなオープニングも最高。
そんなじいさま・群狗がお守りをしている第十八皇女の月華と身分を気にしあきらめ癖がついている涼孤の物語。二人は運河の畔で出会います。


ページから肌触り伝わってくるような世界観が何よりもいいな。命が危機が迫っているような緊迫シーンでもスイカを食べているようなほのぼのシーンでも、漂ってくる空気が味わい深いです。剣法の型から創始者の姿が見えてくる部分も面白かったなー。
両足で地団駄を踏む月華にかわいいなこいつと思うこともありますが、猪突猛進過ぎていまいち好かないです。自分から火種をつけておいてにっちもさっちもいかなくなると泣き出す……。子供を育てる自信なくなるわ〜。涼孤もなかなか動き出さないので歯がゆい。


続きでは腕を競い合う大会・大比武を中心に動き出しそうな予感。
群狗や涼孤に発破をかける男・蓮空なんかのほうが主役二人よりも魅力的でしたが、問題児コンビも周りに負けないよう踏ん張って欲しいです。
茶屋で月華が涼孤に向かって尊大に言い放つ「もっと自信を持て!」の後の叫びには、思わずニヤニヤ心くんを呼んできてしまいましたし。
ちょっとずつとはいえ歩み寄る、少なくとも歩み寄ろうとする気持ちは出てきたかな。次回は「地団駄を踏む」ではなく「踏鞴を踏む」ことで月華が涼孤の胸に飛び込む展開希望。城壁から夕日を眺める沙さん功さんに幸あれ。


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