鳥籠荘の今日も眠たい住人たち 4

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壁井ユカコ鳥籠荘の今日も眠たい住人たち〈4〉 (電撃文庫)メディアワークス,2008
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変な住人ばかりが住んでいる鳥籠荘の住人たちの日常が描かれているシリーズ四巻目。
最初の話では華乃子のお母さんっぷりがラブリー。チラシを眺めているとか小学生の女の子なのにどれだけ所帯じみてるのよ。
家庭のことで忙しいので、加地くんの気持ちにも気づかないなんて事態にもなってますが。華乃子の浴衣姿のイラストはよかったなー。
お父さんと一緒にいられればそれでもいいと思っている華乃子ですが、パパに上司から見合いの話が舞い込んできます。……上司の視線はどんな視点じゃい。まあ姿を気にせず雇ってるくらいだからな〜。


キズナが思わず「誘拐したい」とつぶやいてしまう、浅井と由起の弟・こかげと妹・ひよりが登場する話もあります。キズナの父親の話も絡み合い不思議な様相へ。双子の老人がテーマ的な意味で絡んできたのはこれが初めてなような気がします。よく出てくるくせに〜。
物語の中に住んでいる狂気のヘレンと彼女の婚約者・アヤヒコの話も挟みこまれています。どこまで計算で……とか考えたくなるけど、考えるだけ無駄かも。眺めてる分には萌えるけど、近くにいたらホラー以外の何者でもないよ。


浅井のたぶらかしぶりはすごいな。遠くへ行ってしまうようにみせかけ甘い言葉を天然で吐き出し、その舌が乾かぬうちに突き放す。ひどいっす。
由起の学校生活もぽろりと描かれているのですが、妙な違和感が。普通の学校生活で浮いてる感じがするって、鳥籠荘がどれだけ変人ばかりかが再認識されますね。
そんな鳥籠荘の危機がオーナーとともにやってきます。オーナーのデンキガイに対するわかりっぷりは吹いたけど。
由起が変ぶっても思考は常識的なので、浅井とキズナが逃避行でもかまして擦り切れすぎな物語になるのは、甘々平和のんべくらり〜最高な私としては勘弁して欲しいです。もうちょっと夢を見させてください。