食卓にビールを5

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小林めぐみ食卓にビールを〈5〉 (富士見ミステリー文庫)富士見書房,2005
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きちんとした物理的法則をもっておかしな物語を構築してしまうシリーズ5巻目。
なんともいかがわしい話「イカ篇」遺伝子を求めるジーンハンターと行動を共にする「ジーン篇」悪魔の代わりにマンホールに立ち別世界へと召還される「マンホール篇
お姫様ドレスを着たいという理由で世界征服を目論む「世界征服篇」スポーツクラブに通うとそこにはスポ根世界が広がっていた「スポ根篇
女子高生が集まってゲームをしようということで始まる「狐狩り篇」夫が小説に文章を付け足したために、いつになくシリアスな雰囲気の話「魔王篇
クリスマスパーティ中に起きた事件に遭遇する「クリスマスパーティ篇」以上、八篇の短編が収録されています。


呼び出した人物が記憶を失っていて、国を水の底に沈めた水蛇も絡んでトンでもない方向へ物語を走らせつつ、最後はいつも通りという「マンホール篇」がすっきりしてて一番好きかな〜。
熱血一直線な主人公に、厳しく指導をするコーチに、それを見守る幼馴染の女の子に、変に自信を持っているライバルに、主人公を慕うかわいらしい後輩に……とテンプレ展開がすごい勢いで展開される「スポ根篇」も面白かったです。どこまでいくのかと。
狐狩り篇」もくだらなくてくだらないんだけど女子高生がわいわいやってるのでそれでOK。あと、「魔王篇」みたいなのが突然始まるから深読みしたくなっちゃうんですよ。
なにはともあれ、ビールを飲めれば幸せだ。最後は笑ってビールが飲めれば、途中なんてどうでもいいじゃんねー。のまのまイェイ。