藤堂家はカミガカリ

藤堂家はカミガカリ  Amazon
コミカル5燃える3癒し2
高遠豹介藤堂家はカミガカリ (電撃文庫)メディアワークス,2008
 

第14回電撃小説大賞・銀賞受賞作品。鞘から抜くことのできない剣を持つ神一郎とモップが武器の美琴の異世界コンビが、双子の姉弟が生活する藤堂家に警護を兼ねて居候する話。ちなみに表紙は神一郎でも美琴でも藤堂家の姉弟でもなく、二番目の敵のレッテです。……なぜ?


最初からハイテンション。「仕方ないからこのままぶっ叩く。お前は?」「仕方ないからこのままぶっ叩く」だとか「ハンドパワー」だとかリアルでの邂逅だとか味噌汁かけられるだとかボールに文字を書いて読ませる特訓だとか……笑える部分を挙げていたらきりが無いですよ。
もう会話や文章が読んでてとても楽しいのです。戦闘中でも笑いをはずさないなど手が込んでいます。文章の波にのってしまったらそのまま最後まで一直線ですね。あっという間に読み終えてしまうと思います。


おんにゃのこも魅力的。なぜか表紙を飾っているランドセルのレッテの愛らしさは敵ながらあっぱれですし、美琴も馬鹿だけれども愛すべきバカで頼れるお姉さんキャラです。
でも、なんといっても双子の姉・春奈がかわいくて仕方ないのですよ。かいぐりかいぐりしたくなること請け合いです。神一郎へのほのかな想いが見えてきゅんきゅんせざるを得ないなー。神一郎が洗濯物をしてしまったときの反応とか、顔がにやけてしまってにやけてしまって。


双子の弟の警護を頼まれた理由や神一郎の過去などもちょいと絡んできて、物語は笑いに満ちつつごく一部で熱く展開していきます。
いやはや、とても面白かったですよ〜。文章のノリの良さはピカイチ、神が勝っていますね……失礼、噛みました。


高遠豹介さんの作品感想


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