狼と香辛料⑤

狼と香辛料⑤  Amazon
燃える④萌え③恋愛③
支倉凍砂狼と香辛料〈5〉 (電撃文庫)メディアワークス,2007


ホロの故郷探しも佳境に入ってきたシリーズ五巻目。物語の序盤にかなりしおりを挟みこんだのですが、考えてみるとそれは全部ロレンスとホロのバカップルなやりとりが楽しい箇所でしたよ。
気分がいいときでも悪いときでも、二人のやりとりにはニヤニヤできる。バカップルぶりを見せ付けられても、嫌な気持ちがしないんだから不思議なものだ。
さて今回は、宿で出会ったエーブという商人と意気投合。そして、エーブから提案された儲け話。ロレンスが差し出さなければいけないものが、また素敵なもので。


儲け話の情報を収集するために、ロレンスは酒場の娘にも接触するんだけれども、ここのやりとりもなんだかドキドキしたな〜。ロレンスだけではなく、機転が利く娘って私にとってもタイプかも。……まあその点、酒場の娘さんもホロには負けてるんですが。ホロかわいいよホロ。
序盤などは特に甘々な関係を見せているけれども、色んな部分で二人の距離の変化に気づかされますね。信頼関係がさらに強固になったというか深くなった感じ。いい格好ばかり見せようといつも気張ってたんじゃ、疲れちゃいますもんね。


今回の表紙はお気に入りですが、これまでの表紙の変化も面白いですね。一巻はまだ気を許していない神秘的なホロ、二巻は追いかけてこいとばかりのホロ、三巻は追いかけてきた男を値踏みするホロ、四巻はいつもと違う一面を見せてくれるホロ、五巻は座って向き合う笑顔のホロ。全部素敵だ。全部妄想だけど。
次巻の表紙は、寂しいから表情を見せない後ろ姿を希望。表情は分からないけれども、しっぽだけは正直なのが胸キュンなのです。本編での希望は、いつも回りくどいロレンスに対して、「好きだ」とか「愛してる」とか直球な言葉が欲しいと、からかい気味に、でもちょっと本気でホロが拗ねる展開です!


支倉凍砂さんの作品感想