なぜ、社長のベンツは４ドアなのか？

小堺桂悦郎『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?誰も教えてくれなかった!裏会計学』フォレスト出版,2006

「社長が買った1000万円のベンツが経費で落ちるのか？」「年商以上の借金があるのになぜ潰れないのか？」「本当の赤字と決算書の赤字の違い」などの話がさらっと書いてあります。
踏み込んだ話はあんまりないような感じですが、『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』（→感想）よりもさらに砕けた文章で読みやすい。
減価償却やら耐用年数やら売掛金やら、簿記をかじっていたので単語は知っていたけれど、実務でどうなっているのか知らなかったので、その辺り面白かったです。中小企業の決算書の見方も銀行の本音も、簿記を実務で使わずに学んだだけじゃわかんないよなー。
会計制度なんて色々変わるってことには納得。卒論作成中にどれほど苦しめられたか……。取り組んでいた会計制度が年末に変更なんてされたら、正月以降卒論の修正に明け暮れるしかないじゃないか〜。
粉飾のすすめとか、普通に考えたらおかしい気がするけど、そんなのがまかり通ってるのね。会社って怖い。それで回ってる社会が怖い。
会計の表側だけでなく裏側をちょっとつまみ食いした人向け。続編も出ているようです。