燃える④鬱④バトル②
水瀬葉月ぼくと魔女式アポカリプス〈2〉Cradle Elves Type (電撃文庫)メディアワークス,2007


既に終わってしまっている少年少女がバトルを繰り広げるシリーズ二巻目。
表紙エロさにも磨きがかかっているようです。布面積の少ないやたらと扇情的な服を着た眼鏡美少女が、クロスな物体に鎖で縛られているんですからね。そんな状況でこちらを見つめられたら、思わずいけないことをしてしまいそうです。下の包丁と血は私としてはいただけませんが、ちょうど帯で隠れるのでノー問題。
さてさて主人公の「ぼく」は、初っ端から正義の味方を名乗る蘭乱爛崎寝々という少女にドロップキックを見舞われ、死亡してしまいます。名前も狂ってますが、思考も言語も全てが狂ってますね。「ぼく」を殺しておいて頭をわしわしするなど、ほんとキャラ立てすぎ。
暴走しまくりな蘭乱爛崎にはどうしても目がいってしまいますね〜。「ぼく」はもちろん、エルフの姿をしたレンテンシアの言葉にも耳を貸さず独自の理論で襲ってきますから。ちなみにこの蘭乱爛崎は、真っ赤なチャイナドレスのお姉ちゃんだったり幼女だったりと守備範囲が広いです。
でもやっぱり、ヒロインであり魔女っ子の冥子のおどおどっぷりや勘違いっぷりが私好み。蘭乱爛崎が幼女になるならこちらも幼女になります。負けず嫌いな子は好きですよ。スカートやパンツの半脱ぎ状態があったりと、体を張ったプレイもありますし。幼児愛好者の心もゲットです。
それにしても、「ぼく」に初めて名前を読んでもらえてよかったね冥子ちゃん。でも、「ぼく」にぺったんこな胸や乳首を見られて残念だったね冥子ちゃん。
もう一人女性キャラであるレンテンシアは、萌えを二人に任せてひたすら燃えに走ってます。しかもフラグ立てすぎです。そんなレンテンシアと「ぼく」の対話がなかなか楽しい。ひねくれた会話の中に出てくるほんのちょっとの本音がまたいいのです。
レンテンシアと「ぼく」が二人きりで会話する場面は都合二回ありますが、「君は慰めが下手だ」とか最後に出された宿題にはニヤニヤしちゃいます。レンテンシアみたいなお姉さんに、私も言われてみたいですよ。
せっかく周りを女性に囲まれてるのに、相変わらずは「ぼく」は何度も何度も後悔しますし、ニュースでも話題になっていた殺人集群と対面したときなんかは汁が乱れ飛ぶ粘っこい描写が続くので、ダウナー気分になっちゃいますよ。基本そういう話ですけども。
そうそう、嘘と欺瞞に満ち溢れた世界観ですが、卑猥な単語もいっぱいです。体位の指導をする帽子だとか、太くて固いものに犯されるとか、電池式微小細動装置とか。色んな意味でこの話は想像しちゃダメな気がします。水瀬さんはもちろん、「今度は鎖ではなく荒縄にしよう」と言ってるイラスト担当の藤原々々さんもノリノリですな。
同著者作品感想