田中のポジションがおいしいよな〜コミカルxラブ


木尾士目げんしけん (9) 限定版講談社,2006


ゆるーいオタク系サークルの日常を描いたシリーズの九巻目にして最終巻。本屋で手に入るだろうと高をくくっていたら手に入らなかった六巻の特装版の失敗を生かし、今回はちゃんと予約しときました。同人誌とラジオドラマつき。この巻で終わりという実感があまりわかないけど、実際の学生生活も終わる実感がないわけで。
前巻で大体まとめられていたので、今回は前巻のようなでっかいイベントはなく比較的穏やか〜な進行です。気になっていた斑目と春日部さんの絡みも、まったりとした感じ。そしてそれがいい。前にも書きましたが、なんだかんだ言いつつも最後の仕事を終えるなど、本当に春日部さんが最初に比べて丸くなりましたね。とは言うものの、一番性格が変化したなと思うのはやっぱり大野さんだと思うのですけど〜。
各話の間にある四コマとかも楽しかったです。特に「空港にて」がお気に入り。あと、巻末の書き下ろし「恋と妄想の追い出しコンパ」の最後のコマの春日部さんがすごく心に残ってます。格別かわいい顔なわけでも、コスプレしてるわけでも、ましてや萌えでもないんだけどね。不思議。
同人誌の参加者にはサンデー作家さんもいて、まさか畑健二郎さんがいるとは思いませんでした。藤木俊さんは懐かしかったですしね。斑目と春日部さんを描いた犬上すくねさんの話もよかった。鈴木次郎さんのふともも話は笑った。田中には本編でももっと活躍して欲しかったよ。高坂とまぐわれとはいいませんがー。
ラジオドラマは、げんしけんメンバーによる部室での雑談と声優さんたちによるコメントが収録されていました。声に違和感がないなと思ったけど、考えてみればアニメを見てたんでした。主に斑目視点で雑談が展開されているのですが、内容は本当に雑談。だけど、こっそり覗いてるというか人間観察してる感じが楽しかった。
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